研究開発部でイリジウム合金ワイヤー作製技術の開発を主に担当しています。イリジウムは大変稀少な金属ですが、 超高温域の熱電対や自動車部品にも使われており、最先端の産業を支えています。またこのほか、新規物質の合成や特性評価、 及び次に主力となる製品のシーズ開拓や量産技術開発を行っています。
従来、イリジウム系熱電対は自由に曲げて使うことができず、直線的に届かない混み入った場所の温度を測定することができないとされていましたが、 入社2年目の今年度、繰り返し曲げ可能なイリジウム熱電対の開発に世界で初めて成功しました。開発した熱電対で、 実際に2000℃付近での熱起電力が得られた瞬間が最も印象に残っています。
新しい材料を迅速に世の中に広める、という哲学に共感したことが一つの理由です。 加えて、これまで自分が学んできた材料科学のバックグラウンドは、新素材の開発と量産化技術の開発というテーマにまさに合致していると考え、 この会社を選びました。
新しい技術に対し前向きで、何でもやってみようという姿勢にあふれています。 また、非常に和やかでアットホームな雰囲気でありながら、各々が責任感を持って日々の業務に取り組んでいます。 月に一回程度、社長自ら作る鍋を囲み忌憚ない意見交換をするなど、大企業では味わえないベンチャーらしさも魅力的です。
現在は、新しいイリジウム系熱電対を広く様々な領域で使ってもらえるように更なる研究開発を進めています。 またあわせて、社会人として博士号の取得も予定しています。
自由闊達な気風で、新しいことに対するチャレンジ精神が常に求められているところです。 また経営者との距離が近く、会社の戦略等に直に触れられるところなど、ベンチャー企業ならではの良さも感じられます。 海外の企業や研究機関との共同開発も多く、望めば海外研修のチャンスが得られるところも魅力的です。 昨年はフランス、ドイツ、イタリアでの会議に参加しました。
新しい素材を作り出し、それを広く使ってもらえるように量産化の技術まで開発することができる環境は私にとって非常に魅力的でした。 とにかく材料が好きで、積極的に新しいことにトライしたいと考える人にとって、とても良い会社だと思います。